ムングダルと鱈のカレーのレシピ

ムングダルと鱈のカレー

白身魚の代表格である鱈とムングダルを使ったカレーです。鱈は年中入手可能ですが、やっぱり旬は冬です。青魚と比べて栄養価はそこまで高くないですが、高たんぱく・低脂肪であっさりとした味が特徴。そんな鱈と食物繊維と鉄分、各種ビタミンが豊富でガン予防やコレステロール低下にも効果がある栄養満点なムングダルを合わせてみましょう。濃厚なムングダルと淡泊な鱈がベストマッチな逸品です。肉を使っていないのでとってもヘルシーですよ。

また、このレシピではしょうがを多めに使っています。しょうがとスパイスの力で体を中から温めて冷え症を改善しましょう。

鱈の切り身 4切れ  
玉ねぎ 中1個  
ニンニク 1粒  
しょうが 人差し指の第二関節くらい  
トマト 中1個(程よい酸味と甘みが魅力のカゴメの完熟カットトマト缶1/2カップでもOK)
サラダ油 大さじ1.5  
小さじ約1強  
ケチャップ 小さじ1(省略してもOK)  
2カップ程度(ムングダル煮込み用)  
お湯 2カップ程度(煮込み用)  
バター 5g程度  
ムングダル 0.5カップ  
カレーリーフ 小さじ約2(省略してもOK)  

〈ホールスパイス〉

アジョワンシード 小さじ1/4(省略してもOK)
カルダモン 2個
クミンシード 小さじ1/2
クローブ 2個
フェヌグリークシード 小さじ1/4
フェンネルシード 小さじ1/4(省略してもOK)
ブラックペッパー 小さじ1/4
マスタードシード 小さじ1/2

〈パウダースパイス〉

カイエンペッパーパウダー
(辛さを出すスパイスのため、お子様やお年寄りなど辛いのが苦手な方は入れなくてもOK。お好みに応じて量は調整して下さい。)
小さじ1/2~1
ガネーシャ特製ガラムマサラ
(最後に加えてスパイシーさを出すスパイスのため、お好みに応じて量は調整して下さい。)
小さじ1/4~1/2
コリアンダーパウダー 小さじ1.5
クミンパウダー 小さじ1.5
ターメリックパウダー 小さじ1/2

〈仕込み〉

  • 鱈をさっと水洗いしてキッチンペーパーで水気をしっかりとふき取り、塩(分量外)をまぶします。10分~15分程たつと表面に水分がでてくるので再度キッチンペーパーで水気をふきとり、一口サイズより大きめにカットします。小さくカットすると煮崩れてしまうので大き目にカットしましょう。
    そして、ターメリック(分量外)を少々まぶして優しく揉みこみ下味をつけます。
    これらの作業は、魚の表面にある臭みの原因を取り除くための重要な仕込み工程なのでしっかりとやりましょう。
  • 玉ねぎは繊維に沿って千切りにします。
  • ニンニクとしょうがをみじん切りにします。ニンニクとしょうがのみじん切りは包丁の腹でつぶしてから細かく切るとやりやすいです。
  • トマトを粗みじん切りにします。調理中につぶれてしまうので大きさがバラバラでもOKです。カゴメの完熟カットトマト缶を使用する場合は、この仕込みは必要ありません。
  • ガネーシャ特製ガラムマサラ以外のパウダースパイスをミックスしておきます。ホールスパイスも同様にミックスしておきます。カルダモンは包丁で縦に切れ目を入れておきましょう。

〈調理〉

ムングダル0.5カップをザルにあけて洗います。黄色い水が出なくなるまでしっかり洗うことであくが出にくくなります。洗ったムングダルと水2カップ程度を圧力鍋にかけて、最初は強めの中火にしてシューシューと勢いよく蒸気が出てきたら、蒸気が少し出るくらいの弱火に落として10分間加圧します。加圧後はムングダルが水分を吸って水位がかなり下がっていると思いますがそれでOKです。

加圧後のムングダル
加圧後のムングダルはこんな感じです。

ムングダルの煮込みと並行して別の鍋でベースソース作りを進めます。まずはホールスパイスのテンパリングです。

鍋にサラダ油を大さじ1.5入れて中火で温めます。クミンシードを2粒程入れておき、ふつふつとなってきたら温まったサインです。

中火と弱火の中間に火力を落としたらホールスパイスを全量入れてじっくりテンパリング開始です。スパイスの成分をサラダ油に移すためにヘラで優しく混ぜたり鍋を少しゆすったり、鍋を斜めに傾けて炎の真上で温めましょう。

しばらくするとカルダモンとクローブが膨れてきます。マスタードシードがパチパチとはじけてフェヌグリークシードが茶色に変わりスパイスの香りがしてきたらテンパリング完了です。その後カレーリーフを小さじ約2投入したら(省略してもOK)すぐに次の工程に移ります。

ポイント

  • この工程ではホールスパイスの香りを引き出すことが目的です。テンパリングに慣れていないとホールスパイスの豊かな香りがなかなかしてこないことがありますが、この現象は火力が弱い証拠です。火加減の調整は難しいですが、焦げ付かないように注意しながら若干火力を強くしましょう。
  • 鍋肌についたホールスパイスは焦げの原因になるので油の中に落としてあげましょう。テンパリングはとても重要な工程です。焦げてしまったらカレー全体が焦げ臭くなるので、やり直した方が無難でしょう。


こんな感じでテンパリングをします。

次に玉ねぎの千切りを加えます。

最初は強めの中火で焦がさないように良く混ぜながら炒めます。少し色が変わってきたら中火と弱火の中間ぐらいにして、このタイミングでニンニクとしょうがのみじん切りを加えます。火加減を適宜調整しながら玉ねぎから出る水分をしっかり飛ばしましょう。

最初と比べて量が1/3程度になり水分が無くなったらOKです。

ポイント

  • 炒めた玉ねぎは甘味とコクの元になります。焦げそうになったらサラダ油を追加して下さい。また、後工程でパウダースパイスを投入するのですが、パウダースパイスを投入すると玉ねぎの旨みを引き出すことができなくなります。この工程でしっかりと炒めておきましょう。


これくらいの色になるまで炒めます。

玉ねぎを炒めたら強めの中火にしてトマトの粗みじん切り(もしくは、カゴメの完熟カットトマト缶1/2カップ)を加えます。焦がさないように混ぜながら&トマトをつぶしながらしばらく炒め煮してトマトの水気を飛ばします。

その後、弱火に戻してガネーシャ特製ガラムマサラ以外のパウダースパイスを全量と塩を小さじ約1強とケチャップを小さじ1(省略してもOK)加えて粉っぽさが無くなるまで炒め煮します。

しばらくして全体にとろみがついたらベースソースの完成です。

ポイント

  • パウダースパイスを投入する際は必ず弱火にして下さい。スパイスの成分は熱に弱い性質があるため、火力が強いと効果が薄れてしまいます。
  • スパイスの粉っぽい状態が解消されなかったり焦げそうであれば、ほんの少しお湯(分量外)を加えて下さい。お湯の加えすぎで味気なくなってしまうことがあるので全体の混ざり具合を見ながら最小限加えることがポイントです。ただし、水ではなく必ずお湯を加えるようにしましょう。温度が下がって味が落ちてしまいます。
  • ケチャップを入れることで味に締まりがでます。作り慣れていない方にお勧めの手法です。


こんな感じになったらOKです。

次に若干強めの中火に火力を上げてベースソースの鍋にお湯を2カップ程度加えます。そこに味噌汁の味噌を溶かす要領で、圧力鍋で煮込んだムングダルを濾しザルで濾しながら鍋に加え、全体を優しく混ぜ合わせます。

ポイント

  • ムングダルを煮込んだ際の煮汁が圧力鍋に残っていると思いますが、濾しザルとは別のザルにあけて煮汁を切っておきましょう。
  • 濾しザルで濾すことでムングダルが潰れて適度なとろみがつきます。
  • 水ではなく必ずお湯を加えるようにしましょう。温度が下がって味が落ちてしまいます。


こんな感じでムングダルを濾します。

沸騰したら中火と弱火の中間ぐらいにして鱈の切り身を投入します。ふたはしなくてOKです。焦げ付き防止のために時々かき混ぜましょう。

5分程煮込んだらガネーシャ特製ガラムマサラを小さじ1/4~1/2(お好みに応じて)とバターを5g程度加えて更に5分程煮込み、鱈に火が通っていることを確認し味見をしたら完成です。

ポイント

  • 鱈が煮崩れてしまわないように優しくかき混ぜましょう。
  • ガネーシャ特製ガラムマサラは必ず調理の最終工程で入れましょう。前半で入れると香りが飛んでしまいます。また5分程煮込むことで香りが引き立つようになります。
  • 調理中の味見で「塩気が足りないのでは?」と感じて思わず足したくなる衝動に駆られがちです。しかし、調理を進めるうちに水分は少なくなるので自然と塩気は強くなっていきます。従って、調理前半で塩気が足りないと感じても塩を追加しないようにしましょう。(個人的には、水分の多いインドカレーの塩加減は特に難しいと思います。)
  • 塩の入れすぎは後戻りできませんが、塩気が足りない場合は最後の味見で加える一つまみの塩がインドカレーを劇的においしくしてくれます。適切な塩加減により食材とスパイスの魅力を最大限に引き出すことができますよ。
  • 粗塩を使う場合の注意点として、粗塩は溶けるまで時間がかかるため入れた直後は塩気が足りない気がしますが、しばらくするとなじんできます。なお、冷める過程で食材が塩気を吸ってしまうので温めなおして食べるときには再度塩気を確認すると良いでしょう。


完成です。

ページトップへ